母と一緒に自分も死んでいきます。
遺品整理をしていると本当に思い出の品ばかり。
整理をするにしても、母と思い出話をしながら整理したいものばかりです。
高校の時か大学の時かわかりませんが、母に買ってもらった服が出てきました。
お母さん、ずっと捨てずに取っておいたんだ。
僕は、この服を着て、この家から、いろんな場所に出かけて行ったんだ。
もう一度、袖を通してその姿を母に見せたかった。
いやいやいやおかしいだろこの文章。
俺まだ42だぞ。お母さんまだ71だぞ。
そんなのさ、まだ20年先の文章でしょうよ。
なんでなんでなんで。ちょっと待ってくれ。
大学を卒業して20年経つとお母さんは死んでしまうの?
そんなの全く考えてなかった。こんなのダメだよ。
この先どうやって生きていけばいいの?
お母さんはいないとだめだ。
一緒に思い出を語り合いたい。
俺は本当に1人になってしまったぞ。