ロスト

2月はもう23日(日),24日(月)しか自分の仕事ができる時間がありません。
なんというか,ブラックカレンダー計画を発動する理由って,
こういうところにも原因があるんですよねぇ。
例えば,今週の土曜日なんて,人数合わせのためというか「いるだけ」の仕事です。
会議とか延々と1日中やられたり,
「誰でもできる」ような仕事のために1日時間を潰されるのって,サッカー用語を使えば、
完全に数学にとってのロスタイムということになるわけです。
それは試合の時間に入れないというか,
それで仕事をした気になってはいけないんです。


数学者は研究をするべきです。
研究をすることによって仕事をしたと解釈しなければいけません。
あるアイディアがあったとして,それを1日試して結局うまくいかなかった日と,
1日中会議の日があったとしましょう。
会議は学内業務としては仕事をしている,と認識されます。
しかし数学者にとって「得」をした日になるのは,
1日研究してうまくいかなかった日の方なんです。
そのアイディアがうまくいかなければ次のアイディアを考えればいいわけですから,
失敗した日は有意義な日の仲間に入ります。
1日中会議でつぶれた日は,失敗すらできません。
数学者として仕事をしなかった日にカウントされてしまいます。
こういう日はロスタイムですから,どこかで埋め合わせなければなりません。
それが,カレンダーの日曜日や土曜日の色が,黒く染まる理由のネガティブな理由です。


ポジティブな理由は、一週間研究で費やしたけど、
研究が面白いからまだブラックカレンダー計画を発動するというものです。
本来はそうあって欲しいのですが、なかなかうまくいかないときもあります。
研究できない日というのは,数学者にとってはストレスでしかありません。
人生,1日たりとも無駄にしたくないというか有意義に過ごしたいものですが,
世の中うまくいかないものです。
京都は京都タワーがあったので,京都タワーの上から「数学させろバカヤロー」と叫ぶことができたのですが(脳内で,です),それができないのもつらいところ。