始まりの涙

電車の中で、子供が泣いていました。

子供の頃は、親の前でいっぱい泣くんだ。

自分もそうだった。誰だってそうだ。

大体、生まれた瞬間は、産声をあげて、

親の前で泣くところがスタートなんだ。

それってどんな意味を持つ涙なんだろう。

もしかすると、いつか来る別れを嘆いているのかもしれない。

いまはそんなふうに、ついつい思ってしまいます。

 

来月は42歳を迎えます。

人間以外の動物は、親子が共に過ごす時間はとても短いんだと思うけれど、

僕は人間だから、ずっとずっと一緒にいたいよ。

動物は、親から巣立つときは悲しい気持ちにはならないのかな。

1人で生きて行きなさい、って子供を突き放すんでしたっけ。

その時の親の気持ちは、何もなくて本能でやっているのか。そんなわけないですよね。

きっと、子供の成長を願って自分の気持ちを押し込めているに違いありません。

でも、人間の僕には無理だ。

 

ああ、群馬に帰って来てしまった。

別に、甘えたいわけじゃない。そばにいて、少しでも不安を取り除いてあげたいです。