ぼうけんのしょ

ファミコンスーパーファミコン時代のドラクエにあった、

「お気の毒ですが冒険の書は消えてしまいました」

を経験したことがない若者が心配です。

努力が全て水の泡になる絶望の瞬間。

誰に文句を言うこともできず、ただひたすら深い悲しみに耐えなければなりません。

大事に育ててきたあのキャラクターにはもう二度と会えない。

深い絶望を味わいながらも、それでもまた前よりもっとより良いものものを目指して再び立ち上がる経験なくして、人生を渡り歩いて行けるのでしょうか。

冒険の書は偉大で、それによって育てられた部分があったと思います。最近は便利になりすぎて、成長の機会を逸しているのではと思います。冒険の書が消えない、バックアップが取れるようになった、というのは良いことだと思いますが、這い上がる精神を鍛えるチャンスは失ってしまったかもしれません。まぁ、だからといって冒険の書が消えるようにしてくれ、と願っているわけではありませんが。便利になると人はもう不便な生活には戻れなくなってしまうのです。