3月は大きな講演を2つ控えております。
ひとつはシンガポールでの講演なので、再び英語でやらなければならない、
ということに加えて、数学の研究集会ではないという面倒くささがあります。
しかしながらそれをすることで、シンガポールに行ったことがあるという経験ができ、
数学でない他分野との交流から新たな方向性に研究が進む可能性が期待できます。
しかしながら、もうひとつの講演の方が重要度が高いです。
注目を最大限に浴びることになるので下手なことはできないし、
期待に応えなければならないというプレッシャーも最大限に高まります。
後者のことを考慮すれば、シンガポールの方は予め準備を完了させておき、
来るべき日が来れば体を送り込めば良い、という状態にしておくのが良いかもしれません。
というわけで、明日は無理ですが、近いうちにスライド作りをするかもしれません。
発表時間を思い出してみれば、25分。どうもこれは質疑応答も入れて25分の模様。
となれば22〜23分程度の話を用意して、2〜3分質問を受ければいいのかな。
これ短いなぁ…。加えて、相手が数学者じゃないというのはかなり悪い状況です。
いわゆる数学語が通じない、というか説明をいちいち要するからです。
先日の高知では、物理学者とでさえそれなりに壁があることがわかりました。
固有値とスペクトルを区別するのはどうやら数学者だけのようで、
これはいろいろな種類のスペクトルがある自分の分野においてさらに厳しい状況です。
あまりブログで数学の内容は書かないことにしているのでこれ以上は書きませんが、
いわゆる主定理ですら述べても誰もわからないということになるのだと思います。
導入にかなり気を使うことも考えると時間の余裕も失われていきます。
22分なんてチリでの15分に毛が生えたようなものなので、
かなり取捨選択に磨きをかけないといけないということになります。
無理なんだよなぁ。まずいなぁ。
数学とは専門外の人への配慮に徹する必要があるので、
自分の定理を話すことを断念せざるを得ない? いや、それはありえないよなぁ。