4時間目

以下、日本を離れて4時間目の機内での日記です。iPad に文章を書き込んでいました。


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日本を飛び立って4時間が経過しました。
離陸して飛行が安定すると、すぐに夕食がふるまわれました。
メインは鱈のグリルで、副菜のトマトがものすごく美味しかったです。

いまは機内のライトが消えていて、手元のライトを頼りに
メモをとっています。しばらくは小説を読んでいました。
今回携帯しているのはこのミス大賞シリーズの「さよならドビュッシー」。
レイトン教授FF7のサントラを聴きながら読んでいたのですが、
やたらと不安になってしまって、ものすごく心が押しつぶされそうです。
というのも冒頭のストーリーが過酷で、
津波で家族を失うキャラクターはいるわ、
火事に巻き込まれて逃げ損ねて、一命は取り留めるものの、
お腹の触覚以外を奪われて、手術後の激痛が走る主人公はいるわで、
なんか感情移入して不安になってしまいました。
ひさしぶりに音楽を聞いたのもあって、
音楽の中に自分がこれまで生きてきた中で感じた思いなんかも閉じ込められていて、
自分はこの先何年生きられて、どんな人生を送るのだろうということを感じざるを終えませんでした。
ぎっくり腰で未だに走ったりは厳しいので、
健康はいつ害してしまうかもわからない。
未来のことは誰にもわからないので、
希望や不安は人類の背負った宿命というか、
打ち勝たなければならない感情なのはわかっています。
ただ、僕も31歳で、若いけれどそれなりには生きてきていて、
これまでもこれからもたくさんあるんです。
例のあの期間、と称していた困難にも打ち勝ちましたが、
まだまだ長い人生なので油断はできないというか、
体は嫌でも老いて行くので、心や頭脳、精神と言ったものが、
これからの武器になりそうな感じがあります。
ちゃんと未来を見据えて日々を過ごさなければならないなという思いがあります。
それでいて、自分の幸せはちゃんと掴まなければならないというか、
手に入れたいものは手に入れたいという欲望だってもちろんあります。
機会のように、ボロ雑巾のように、働いて、仕事して、
ということを思ってしまうこともありますが、
やっぱり幸せになりたいなっていう思いはありますよねぇ。
いろいろ頑張って行きたいと思います。


今回は小説を読んで感情移入してしまったために
見にまとってしまった不安ではあるんですが、
不安を感じた時に、その方向に気持ちがどんどん進んでしまってはダメで、
勇気を奮い立たせたり、平静を取り戻したり、
不安に打ち勝つ方法は独自に確立しておくべきだと思いました。
でもそれは、ちゃんと僕の中にあって、それが思い出、というやつなのではないかと思いました。
思い出…。過去の自分の感情の貯金箱。思いのアルバム。
経験というやつは思ったよりもその人の行動を決めていて、
過去に乗り越えられたことは乗り越えられるし、
諦めたことはまた諦めてしまったりもします。
だからいまを大切にすることは、未来を大切にすることにつながるし、
いまを精一杯生きなければならない理由がここにある、
という気がします。

不安を拭い去ることのできる思い出。
僕にとってはそのひとつに確実にゲームがあります。
今でこそそんなに時間はありませんが、
ファイナルファンタジークロノトリガーは、
確実に僕の人生の一部に思います。
クラウドに感情移入していた頃、強くてニューゲームで10週以上繰り返したクロノトリガー
そうした思い出も心を強くしているというか、
その世界にいる間はとても落ち着きます。
チョコボファームとかリーネ広場とかに行くとやっぱり落ち着きます。
そういう思い出もちゃんと大事にした方がいいと思いました。
特に、クラウドは自分の弱さから逃げるために、
ザックスの記憶にすがり、別の人格を演じることで、
強い自分でいられたという、心の弱い僕にとってはとても共感できる人物です。
僕はなんでも平気にこなしてしまえる器用な性格では全然なくて、
ともあれば不安に押しつぶされそうになる弱い人間です。
俺は強い、なんていうのはクラウドと同じ、
単なるジェノバ細胞のリユニオンでしかありません。
でも、どうしても不安に勝てない時は、
強い人物を演じるしかないんです。逃げるしかないんです。
どん底まで堕ちてしまうよりはマシですよね。
だからファイナルファンタジーを筆頭にするスクウェアエニックスの作品は間違いなく僕の人生に影響を与えていて、
その世界で過ごしたことは思い出として大切にしなければならないと思いました。
というわけで、Wi-Fiが使えるようになったら、
お金のことは気にせず、iPadのアプリのクロノトリガーFF5をダウンロード購入しようと思いました。
iPadは今後も使い続けることは必至なので、
そのアプリとしてスクウェアエニックスの提供する世界にダイブできるのは利点以外の何物でもない気がします。
安心を手に入れるために数千円は惜しんではいけないなと思いました。
ありがとうスクウェアエニックス
これからもたくさんの安心をください。

自分が居心地のいい世界。不安でどう使用もない時に、
大丈夫って思える世界のことは大切にしなければならないと思いました。


ただ、自分としてはここ最近それほど不安を感じることもなかったというか、
京都ライフをそれなりに満喫していて、
小説の影響なのか、海外出張というちょっと心細い状況のためか、
久しぶりに聴く音楽に感情を呼び覚まされたのか、
あるいはそのすべてか全く判断はつきませんが、
ここで不安になることは予想だにしていなかったこと。
海外出張というか、違った環境におかれることは、
人生を見つめ直す良い機会になるのだというのを感じました。