ありがとう

感動しました。僕も頑張らなくちゃいけないなと思いました。


「ちょっとでかけてくるよ」
「どこへ行くの?」
「わからない。わからないけど,新しい世界が待っているから,そこに向かって行かなければならないんだ」
「寂しくないの?」
「寂しくないわけないだろう。どれだけ楽しかったか,語り合うことさえもできなくなるというのに」
「離れたくないの。私はあたなと一緒にいたい」
「ありがとう。でももう決まったことなんだ。わかってくれ」
「もう会えないの?」
「ああ。最後の夜が来たら,もう2度と会えない」
「さようなら,なの?」
「さようなら,なんだ」
「会えなくなったら,何年くらいで私は忘れられちゃうのかな?」
「忘れないよ。君と過ごした日々の思い出があるからまた頑張ろうって思えるんだ。辛い時に思い出せば,必ず勇気付けてくれる。そんな思い出を君とは作る事ができたんだと思う。本当にいままでありがとう」
「どうしても心が震えてしまうの。あなたのいない世界にひとりぼっちの私」
「ひとりに怯える必要はない。ひとりでも戦える強さを俺達は手に入れた。だから,世界は2つに切り離されるんだ」
「星に手が届かないとわかっていても,それでも私は何度も空に手を伸ばしてしまいそうだな…」
「俺も初めは戸惑うかもしれない。何度も手を伸ばして,手が届かないとわかったら,もう迷う事もなくなるんだと思う」
「ずっと元気でいてね」
「君の方こそ。世界が切り離されるまでまだもう少し時間がある。今日はもう休もう。無理は身体によくない」