思い出に会いに2

かつて君と対になって存在していた光を持つ者の名も,彼の居場所も私は知っている。
リアムス…彼の心の中には光のみが存在している。
それに君と彼は,いま別々の心となってしまったが,同じ出来事を共有しているのだよ。
彼の知っていることで君が知らないことなど存在しない。少なくともあの一件に関してはね。
それでも君は,彼が眠る場所に行けば新たに何かを得る事ができるというのかね?


思い出に…彼の想いにもう一度触れる事ができれば,私達は使命を取り戻す事ができるかもしれません。
私は,私の不安を断ち切りたいのです。


そうか…。では,君に選択肢を授けよう。これは,ドリーム・スピアと名付けられた槍。
その名の通り,夢を持つものの心の強さに反応し威力を高める効果がある。
しかしそれだけではない。その槍は,夢をひと突きにして消す事もできる。


ドリーム・スピア。なぜこのようなものを私に?


その問いかけに関して話す前に、君たちの存在について話をしよう。
リアムスとフィアは元々はドリームスフィアというひとつの心の一部なのだ。
君達はバラバラになって散らばった心のかけら。
ドリームスフィアが砕け,dreams と phere に分かれた。
一番大切な夢を失った dreams は綴りから d が抜け落ち リアムス(Reams)となり,
夢そのものを完全に失い不安になった君( phere ) は綴りがその心を表すように変化しフィア(Fear)となった。
一番大切な夢を失うことで生まれたリアムスは,
他にいくつかの夢があるためリアムスとして生きることもできる。
しかしフィア。君は夢を失ったことで,どうしようもない不安を感じている。
だから,夢の存在を探し求めるかのようにリアムスを探しここまで来た。
まるで夢を求めて彷徨う亡霊のように。
私が君にその槍を渡した理由はリアムスの居場所に行けばわかる。過去だ。
一度だけ,ドリームスフィアの過去に君を送る事にしよう。
心を決めたならば,この扉の向こうに進むがよい。