悲しみを探して

俺は夢を叶える事ができなかった。
俺は何の為にここまで来たのだろうか。
悲しい結末を知る為に, 困難を乗り越えてきたのだろうか。
夢を持たなければ悲しまずに済んだのかもしれない。
俺の力は,  何の役にも立たなかった。
俺は, 夢を叶える為に力を使いたかった。
力はあるが, 使えない。使いたいとも言えない。
使えない力に何の意味がある?
力なんて, 結局何の役にも立ちはしないのだろうか。


それに, この気持ちを悲しいと思うべきなのかすらもよくわからない。
いや, 悲しみをもっともっと感じたいという思いがある。
しかし, 悲しみ以外の感情もあって, 本気で悲しむ事ができないのだ。
叶わない夢だったとしても, その夢の為に一生懸命努力したのならそれには意味がある。そんな事を人は言う。
傷つきたくないための言い訳なのか, それとも本当に意味があるのか, それもよくわからない。