『火車』読了

宮部みゆきさんの『火車』を読み終えました。
面白かったけど、あの終わり方はヒドイ。読者泣かせとでも言うのかなぁ。
後半になるにつれて、今か今かと思えるほどに急速に真実に近づいていくのに先が気になる状態で終了。
「あとは想像してください」というわけですが、
600ページ近く付き合ってきた事件なんだから
ちゃんと最後まで見届けたかったなぁという思いが強く、
どこにその思いをぶつけていいのかわからずもやもやしています。


自分の日常からは想像することすらできないほどにかけ離れた事件の描写は痛々しくて読むのが苦しかった。
文章中の文字を心の中へと拾い上げていく際に、言葉に重さがあると感じられるほどの
痛々しい事件の描写は、実際読むスピードを遅くしていたように思えます。


一体、あの先どうなるのか。答えが欲しかったです。
「あとは想像してください」という終わり方のお話は、たまにありますが、
それ系ばかりが続くと、自分なりの答えを出すのに疲れるんですよね。
結局、どこかで答えあわせをしたくなるというか。


物語の続きは仕方がないから想像するとして、物語の教訓は,
クレジットカードは使い方を間違えると地獄行きの列車(まさに『火車』)
に乗る片道切符になりうる可能性があるということですかね。
家を買うとなると、住宅ローンは組むことになるんでしょうけど、
この本の描写を読んじゃうと怖いなーっていう気持ちしか考えられなくなってしまいますね。


肩に手を乗せて、どう声をかけるかですが、僕が保だったら、
なんか「関根彰子さん」(もしくは「しいちゃん」)って言いそうな気がする。敢えて。
「あんたのことは全部知ってるんだぜ?」とでも言わんばかりの意地悪な言い方だろうけど。
(呑口議員(だっけ?)の事件でピスコにコナンが言った感じになっちゃうかな。)